作業と仕事の境界線

職人の仕事ってナニでしょう?

「そりゃあ、モノ作ったり加工したりすることだよ」と言われる方が圧倒的に多いかもしれません。

でも、ボク自身が自ら集客したり商いに関わる色んな事をやっていくうちに、多くの職人が仕事だと思ってることって、本当の意味での仕事なんだろうか?って思ったんですよね。

じゃあ、職人さん達が手間賃を貰ってやってることって、ナニなんでしょうか?

あくまでボクの考えですが、業者さんから依頼された手間賃仕事を言われたままに黙々としているだけであれば、それは仕事でなく、作業なのではないかと。

「職人の仕事は手を動かすことに決まってんだろが!!」というお叱りの声が聞こえそうですが、ホントにそうなんでしょうか?

だってその仕事、貴方が集客して段取りして集金するわけじゃないし、やることも、そのまま依頼者が指定した通りにしているだけなんじゃないですか?

だったら、それってやっぱりただの作業だと思うんですよ。

相手の要求にただ応えるだけで、自分の考えとか全然関係ないところで物事が進んで行くんです。

同じ職人でも、雇われている方ならそういうことも当たり前にあることでしょう。

でも、独りでやっていても、職人であっても、規模や売上高に関係なく、雇われていなければ経営者であることは間違いありません。

なのに、経営者がやることがそれだけでは、やはり仕事とは呼べないように思います。

作業と仕事の違いって何だ??

「じゃあ、職人の作業と仕事の違いは何なんだよ?」

と聞かれたら、ボクはこう答えます。

それはただ一つ・・・

自らをマネジメントできるかどうかではないかと。

 

 

すいません、意識高くて。

実のところ、マネジメントって言ってみたかったというのもあります(笑)

【マネジメント・マネージメント】【management】経営、管理。

目標、目的を達成するために必要な要素を分析し、成功するために手を打つこと。

(はてなキーワードより)

うーん、何だかよく分からないな(笑)

では、ボク的に考える職人のマネジメントとは?

それは、自分の力で集客もしくは取引先を開拓し、自らの考えと言葉で相手に提案し、料金の根拠を示して正当な報酬を受け取り・・・という一連の流れを継続し続けることではないかと思います。

これが出来て初めて、単なる作業は「仕事の一部」となるのではないかと思っています。

今まで何回も言ってますが、技術は職人の根幹です。

それは絶対に外せない、というか、技術の無い職人なんて存在意義すらありません。

ですが、技術があれば仕事に困らない時代はとうの昔に終わっています。

そして、そのような時代がまた来ることは、絶対にありません。

技術はアドバンテージではなく、スタートラインなんです。

プロとして恥ずかしくない技術はあって当たり前で、そこから様々なマネジメント的なことが出来て初めて、それは仕事と呼べるのではないかと思っています。

とまぁ偉そうに言ってますが、ボクもそんな風に思えるようになったのは、ただ作業場で黙々と作業をこなす日々を変えようと思って行動に移してからなんですけどね。

まずは一歩、半歩でも良いです。踏み出してみましょう。お手伝いしますよ。

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心のシミも抜く染み抜き屋|栗田裕史.com

1969年京都生まれ京都育ち。染色補正という裏方の業種の職人でありながら、BtoBからBtoCへ挑戦。全て自力でサイトを作り「なをし屋」という屋号で、表舞台へと出る。 クリーニング師・染色補正士・京友禅伝統工芸士の三種の国家資格を持つ職人。

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