職人の技術は仕事の根幹を成すものであり、絶対に外せないことではありますし、技術の無い職人なんて存在意義もありません。
ストイックな職人さんほど、常に研鑽している己の技術を自慢したくなるのは必然だと思います。
ただ、職人さんの腕自慢を見聞きする度に、いつも気になることがあります。
その腕自慢、一体誰と闘ってるんですか?
「これだけの仕事は他所じゃ出来ないだろう!」
「他所で出来なかった仕事をうちでやってやった!」
口から出るのは、オレがオレがオレが・・・・
あーーーーうっさいわ! っていうか、うっとうしいわ!!!
あんたの技術、それは誰かに勝って自慢するために磨いて来たんですか?
違うでしょ?
その磨いた技術は、貴方を信頼して仕事を依頼してくれる方の期待に応えて喜んでいただくためのものじゃないんですか?
いつから同業他社との勝ち負けなんていうくだらない事のためになったんですかね?
職人は、誰かに求められてこそ存在意義がある
仕事というのは、「誰か」のためになっているからこそ、その存在意義があります。
特に技術が根幹を成す職人は、その特殊性から、より存在意義を求められていると思います。
それだけ誰かの役に立って喜ばれる仕事だということです。
それなのに、同業者を引き合いに出して貶したり自分を持ち上げたりすることにばかり熱心な職人の多いこと。
そんなもんは、お客さんは興味ないし望んでもいないんですよ!
お客さんが望んでるのは、貴方の技術力が問題解決や希望を叶えてくれるレベルなのか?それだけです!
期待に応える、それが技術力
しつこいようですが、技術力の高さは、貴方に依頼してくれるお客さんの期待に応えるために必要なものであり、必然です。
同業者との勝ち負けとか、何の意味もないし、こだわるだけ無駄。
それにハッキリ言って、同業者を貶して自分を礼賛する職人で、真に腕の良い人には会ったことがないです(言っちゃったw
己の腕に本当に自信がある人は、他者に対しても敬意を払いますし、余計なことはごちゃごちゃ言いません。
自信の無さを、他人を下げることで誤魔化すのはもう止めにしましょう。
磨いた技術力で期待に応えて、お客さんに満足してもらって、正当な報酬をいただく。
それで良いじゃないですか。
職人なら、貴方を求めてくれるお客さんに喜ばれるために仕事をしましょう。
心のシミも抜く染み抜き屋|栗田裕史.com
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