前回の投稿、小は大に勝てないで、ビジネスの勝敗は規模、すなわち力の差によって決まる、という話をしました。
じゃあ、小はどうやったら勝つことが出来るのか?という投げかけをしたのですが、先に結論を言ってしまいます。
それは・・・
小は勝とうとしてはいけない。もとい、戦ってはいけない
あ、待って、まだ帰らずに話を聞いてください(笑)
ビジネスにおいて勝ち負けを基準にしてしまうと、戦いを避けることは出来ません。
そうなると、勝敗はそのまま力の差で決まりますので、職人が独りでやっているような小さな会社が、何十人何百人と人を雇用している会社とがっぷり四つになって戦ったところで、瞬殺どころか戦いにすらならないであろうことは、ほぼ100%間違いないのです。
「戦わずして勝つ」
かの歴史上で有名な孫子という兵法書に出て来る言葉を要約したものだそうです。
戦いというのものは、例え勝っても自らも傷つくものであり、戦わずに済むものであれば、戦いを避けて自らの望む結果を出すのが最善であるということ。
タイトルで「小が大に勝つには?」と書きましたが、この「勝つ」とは、力のある大きな企業さんとまともに戦って勝利することではなく、自社の経営規模やスタイルに合致した「戦い方」で勝利を収める方法を常に考えるということです。
貴方と会社にとって、勝利とは何か?
まず大事なのは、貴方や会社にとってのビジネスにおける勝利とは何か?を考え抜くことです。
市場における規模の拡大や寡占を狙っているのであれば、全力を尽くしての他の企業さんとの戦いは避けられません。
でも、職人独りでやってる会社にとって、そのような選択肢はまずありえませんよね?
では、貴方と会社にとってのビジネスにおける「勝利」とは何か?
経営者さんそれぞれにあると思いますが、こういう場合、ボクは基本的にシンプルに考えることが最善だと思っています。
だって、そんなに難しいこと考えられないし(笑)
例えば、今の仕事が好きでやりがいを感じているのなら、その源(みなもと)は何かを考えてみましょう。
ボクだったら、自分の技術をお金に替える事が出来て、尚且つ、ご依頼者様に喜んでいただける。
それがやりがいを感じる源になっています。
なので、ボクと会社にとってのビジネスにおける「勝利」の一つは、一人でも多くの方に喜んでいただいて、尚且つ適正なお金をいただいて、事業を発展及び継続させていくことだということになります。
「勝利」は一つに絞る必要は全くありません。可能な限り色んな勝利を収めることを目指せば良いのです。
ただ、絶対に間違ってはいけないのは、勝利は、安易な値下げや寝る間も惜しむほどの大幅な労働時間の延長などで目指すものであってはいけません。
そのようなやり方は絶対に破綻しますので、勝利ではなく玉砕への道となってしまいます。
あと、基本的な考え方として、小が大に勝つには、小が出来て大が出来ないことをすることです。
それは、スモールビジネス故に可能なきめ細やかなサービスだったり、個人が情報発信をして認知度を上げることだったり・・・
この辺りは業種や職人さんそれぞれの個性によっても適正なやり方がありますので、個別のアドバイスで(笑)
心のシミも抜く染み抜き屋|栗田裕史.com
最新記事 by 心のシミも抜く染み抜き屋|栗田裕史.com (全て見る)
- 社交性は、天賦の才ではなく努力の賜物 - 2016年3月11日
- 跡継ぎこそ、先代とは違うルートを行くべき理由 - 2016年3月3日
- 技術力とは、勝ち負けではない - 2016年1月31日