職人の売り物は何か?

商いというのは、何かを「売って」その対価を得ることなんですが、職人、特にボクのような手間賃仕事の職人は、「商品」がありません。

じゃあ、職人が売る物って、一体何なんでしょうか?

「職人なんだから、技術を売ってるに決まってんだろ!」って声がどこからか聞こえてきそうです(笑)

確かに技術は職人にとっての肝心要(かんじんかなめ)、無くてはならない物ですし、現役であればいつまでも追い求めなくてはならないものです。

そして、その技術を使った「何か」を提供して、その対価を得ています。

「ほら、やっぱり職人の売り物は技術じゃねーか!」という声が聴こえてきそうです(笑)

でも、ちょっと待ってください。本当にそうなんでしょうか?

ボクは、ちょっと違うと考えています。

ここで、少し話を変えましょう。

仮に、あなたが何かを買うとき。例えばそれが何かの商品だったとします。

買い物をしてお金を支払うときまで、その商品を全く見ず・情報を全く知らずに買うことはありますか? まず無いですよね。

職人の売り物は技術である、という場合、リピーターは別にして、初めてのお客さんは、実際の仕上がりを体験せずに、どうやって、あなたの技術の商品としての価値を知るのでしょうか?

今までの事例画像なんかである程度知ることが出来る場合もありますが、やはり実際の仕上がりを見ることに比べると訴求力が弱い。

大切なお金を払うかどうかの決定打となるかは微妙です。

じゃあ職人の売り物は何なのか??

すいません、ちょっと引っ張りすぎました(笑)

ずばり、職人の売り物は、職人である、あなた自身です!

・・・・・・・・・・・。

大丈夫ですか?ついて来てはりますか?(笑)

知ってもらえなければ、アナタは存在しないも同じ

先に書いたように、形のある商品を持たないボクのような職人は、いかにお客さんに興味を持ってもらって信頼してもらえるかが、商いへの道となります。

それは、B to B(業者間取引)でも、B to C(一般消費者との取引)でも同じです。

分かりやすく言えば「あなたがどんなことが出来る人で、どんな人柄で、仕事においてどんな信念や考えを持っているか」

それを知ってもらって、いかに信頼していただくか?ということに尽きます。

その為には、ブログやSNS(FacebookやTwitter)での継続的な情報発信が必要なのです。

「良い仕事をしていれば、待っていても仕事はやってくる」

確かにそんな良い時代もありました。でも、それはもう過去のお話。

自分をアピールする、つまり自己を開示して情報発信しなければ、アナタはもう誰にも選んでもらえない時代なのです。

職人販促アドバイザー 栗田裕史(くりたひろし)

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心のシミも抜く染み抜き屋|栗田裕史.com

1969年京都生まれ京都育ち。染色補正という裏方の業種の職人でありながら、BtoBからBtoCへ挑戦。全て自力でサイトを作り「なをし屋」という屋号で、表舞台へと出る。 クリーニング師・染色補正士・京友禅伝統工芸士の三種の国家資格を持つ職人。

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