「職人さんだから〜」は褒め言葉じゃない

ボクは今も現役の職人なんですが、同時に経営者でもあります。

で、ボク自身はあまりそういう風には思ってないのですが、知り合った人に時々「職人さんっぽくない」みたいなことを言われます。(褒め言葉だと信じたい(ΦωΦ))

世の中には「職人らしさ」みたいな価値観というものがあるようですが、職人自身がその価値観に縛られてる、もしくは勘違いしてあぐらをかいているんじゃないの?というのが今回のお話。

ところで、職人らしさってなんでしょう?

良い風に言うと「寡黙・純朴・あまりお金のことを言わない・・・」とかでしょうか?

悪い風に、というかボクに言わせると「無愛想・コミュ力がない・お金に無頓着・・・」という感じになります。

よく、業界や世間一般の人たちが「職人さんだからねぇ~」みたいなことを言うことがありますが、これって、決して褒め言葉じゃないんですよ。

むしろ、内心では呆れられてるか諦められちゃってる状態です。

そういうことを言う意味というか、その言葉の裏にあるものって、何だと思いますか?

それは「職人さんって、融通が効かないし、話も通じにくい」みたいなことだと思います。

でも、ボクの知る限り、そのことに気付いている職人さんは本当に少ない。

職人と関わる人たち、特に同じ業界で接点や取り引きのある方たちは、貴方の「職人らしさ」とやらに苦い思いをしているかもしれませんね。

「職人」という単なる記号に縛られるな

職人さんの多く、ほとんどと言っても過言ではないかもしれませんが、自分が職人であることに縛られてしまっているように思えてならないのです。

職人って、確かに手に職を持っていることなどから、第三者から見てもある意味特別視される傾向があるので、自分は特別な存在のように思いがちなような気がします。

でも、職人って、そんなに特別な存在ですかね?

ボク自身も職人ですが、自分が特別な存在とかあんまり思ったことないんですよね。

だって、職人って言っても、その言葉自体はその人を表す単なる記号に過ぎないじゃないですか。

そんな単なる記号に縛られてしまって、視野や行動範囲や価値観を狭めてしまい、職人らしさというステレオタイプにはまっている。

そんなのくだらないと思いませんか?

どうせなら、単なる記号じゃなくて、自分自身で決めた縛りで生きていく方がよっぽど楽しいですよ。

 

 

ん?待てよ、自分自身でいわゆる職人らしさみたいな価値観が正解だと本気で思ってる人はどうしたら良いんかね・・・?(ΦωΦ)

ま、そんな人はボクのブログ読んだりアドバイスの依頼はしないでしょうけど(笑)

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心のシミも抜く染み抜き屋|栗田裕史.com

1969年京都生まれ京都育ち。染色補正という裏方の業種の職人でありながら、BtoBからBtoCへ挑戦。全て自力でサイトを作り「なをし屋」という屋号で、表舞台へと出る。 クリーニング師・染色補正士・京友禅伝統工芸士の三種の国家資格を持つ職人。

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