「儲けること」への罪悪感を捨てる

いきなりですが、皆さんはお金欲しいですか? 正直なところ、ボクは欲しいです(笑)

まぁ、お金持ちになったからといって幸せになれるかどうかは分かりませんが、お金が無いと色々と大変なことは間違いないかと。

でも、職人さんって、なぜかお金を儲けることに対してタブー視する人が多いように思います。

また、第三者からの意見や考え方として、「職人がお金のことをとやかく言うのは美しくない。職人は清貧であるべきだ。」みたいなことを言われることもあるようです。(ハッキリ言って大きなお世話だし、職業差別ですがね。)

法やモラルに反したり、あこぎな商いや人を騙すようなことをしてお金を儲けることは、職人に限らず許されることではありません。

でも、真っ当な商いでお客さんに喜んでもらってお金をいただくことに、一体何の問題があるんでしょうか?

職人さんがBtoB(業者間取引)からBtoC(一般消費者との商取引)という表舞台に出る場合、お金を儲けることに対する罪悪感のようなものから抜け出せるかどうか、これは非常に重要なことだと思います。

職人か?商人か?

職人さんでお金儲けに嫌悪感のようなものを持っている方で「我々は職人であって、商人のように金儲けのことを考えるなんて恥だ」みたいに言われる方がたまにおられるんですが、ボクに言わせれば、そういう区別をすること自体がナンセンス(死語

作業をしているだけなら職人ですけど、報酬、つまりはお金が絡むことは「商い」なので、例え独りであっても経営者ですから、商人としての役割も果たさなければ、たちまち経営は行き詰まってしまいますよね。

職人といえども雇われている人以外は、どんなに小さなお店でも職人であると同時に経営者であるということを、忘れている・考えないようにしている職人さんが多いようにボクには見えます。

ですが、経営者には常に自分の家族や従業員とその家族に対しての責任があるにもかかわらず、経営者が経営について考えたり努力しなくて、どうやって会社やお店を存続させることが出来るのでしょうか?

お金のことを考えるのは、正直あまり楽しくない面もあります。

でも、それをタブー視して避けて通る生き方を選んでしまうと、技術はあっても生活が苦しい職人という立場から、永遠に抜け出せないのではないかと思います。

「敵は己の内にあり」

まずは、お金を儲けるということに対する嫌悪感や罪悪感から抜け出してください。

それが出来て初めて、職人仕事がビジネスという表舞台に出ることが出来るのです。

世の職人さんたちよ、商魂を抱け!

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心のシミも抜く染み抜き屋|栗田裕史.com

1969年京都生まれ京都育ち。染色補正という裏方の業種の職人でありながら、BtoBからBtoCへ挑戦。全て自力でサイトを作り「なをし屋」という屋号で、表舞台へと出る。 クリーニング師・染色補正士・京友禅伝統工芸士の三種の国家資格を持つ職人。

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